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今日、長年抱いてきた謎が解決した。

あれは22~23年くらい前の事だったろうか、布団に入ったものの深夜になっても全然眠れず、ふとテレビを点けた。
軽くザッピングすると、恐らく映画であろう外国の作品が吹き替えで放送されていた。
他に目ぼしい番組もやっていないし、なんとなく見続けてみた。
おもいっきり途中からの視聴だし、ゴールデンタイムの映画とは違い、CMに入る時に画面の端にタイトルが表示されたりもしない。
当時は、現在のようにリモコンに「番組表」なんてボタンは無かった時代、新聞もとっていなかったので、その番組のタイトルが何なのか全くわからない。


内容は、

恐らく未来の荒廃した外国。
石造りの町並みの道には、掘っ立て小屋やらバラックで商売をしている小汚い大人たち。
建物の中で、大勢の幼い子供たちと、数人の老人が一台の小さなテレビを食い入る様に見ている。(声や音は聞こえず、BGMだけのシーン)
画面に映るのは、ノイズ混じりで白黒で、時々チラッとカラーになるアニメ。
昔は恐らくカラーであったのだろうが、何度も何度も擦り切れる程再生された結果、かろうじて映る程度になったビデオテープを再生しているものと思われる。
画面に映る a の文字を、キャラクターが手で示し、それを見ていた老人の口が「a」の形に動く。
どうやら教育系のアニメらしい。

場面は変わって、町を歩く12~13歳くらいの少女。
少女以外にも子供たちがフラフラしており、商売をする大人たちに邪険にされている。
大人たちはしっかりと言葉をしゃべるが、少女を含め、子供たちは片言しか喋れない様子。
少女は町を出ると、棒きれと素手で一羽の兎を捕まえる。
兎を手に下げて町に帰ると、それを見た、少女と同じくらいの背格好の少年2人が近づき、「それ、ひとりでくうのか? うさぎひとりでくうのか?」と、片言で少女に纏わりつき、少女の家と思われる建物に一緒に入って行く。

建物の中で焚き火をして焼いた兎を平らげる3人。
食欲が満たされた2人の少年の目は、少女の身体を意味ありげに眺め、そのまま少女を押し倒す。
「やめろ!やめろ!」と叫ぶ少女を、2人がかりで犯す。
が、少女は嫌なことをされているという自覚はあるものの、何をされているのかは全くわからない様子。

建物から走り去っていく少年たち。

時間は流れ、だんだん大きくなるお腹を抱えて必死に生きている少女。

陣痛が来たのか、脂汗を流しながら、道端にいる大人たちに「あかちゃん うまれる」と訴えるも、「子供産むなら他所でやんな!」と追い払われる。

場面は変わり、なにか出産をする施設的なものがあったのか、そこで大人に介助されながら出産する少女の悲鳴のような声と顔のアップ。


そこでCM。
『なんかよくわからないけどもういいや』とTVを消す私。

でもやっぱり気になって、10分後くらいに再びTVを点けるも、TVはCM中。
長いCMタイムが終ると、既に映画は終わっていた。
「あんな途中なのに!?あの後CM含めて10分もかからずに終るの??」と困惑しながら、TVを消した。

あの映画はいったいなんだったんだろう?

長年ひっかかっていて、ネットをするようになってから検索してみたり、2chのVIPなんかで時々映画に関するスレが立った時に便乗質問してみたりもしたが、今の今までわからなかった。

が、さっき2chまとめブログの『「トラウマになるぐらい後味が悪かった映画」のタイトル教えて』を見ていて、上げられたタイトルを検索していったら、その中に見つけた。

件の映画は、1984年 イギリスBBC制作の『スレッズ』と言う作品で、軍事専門家やアナリストなどを集め、もしどこかの国が核を使用し、その報復として核での報復が行われた場合、どのようなことになるかを徹底的にシュミレートし、作り上げたテレビ映画とのこと。

20年以上の時を経て、初老に足を突っ込んだ今になってようやく解決した、一つのくだらない謎だけど、こんな長々とした日記を書いてしまうくらいには嬉しかったのさ。

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