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実写映画と新刊の話。

つい先日、新刊の『フェアウェルブーケ』が発売されてたのをすっかり忘れていたので、慌てて買いに行ったら、4軒回ってどこにも無かった。
売り切れてるとかそんなんじゃなく、置いてあった形跡すら無かった。
それどころか、コバルト文庫の棚自体が無かった。
『ステップ』が発売された頃までは、まだ平で並べる新刊コーナーにコバルト文庫は並んでいたし、専用コーナーが数段用意されていた。
それが現在では、ラノベ棚の隅の1段の更に隅に、申し訳程度に数冊置かれている程度。
いつのまにこんなことになっていたのやら。
ラノベレーベルが大量に立ち上がった昨今、本を置くスペースが限られている本屋の中で、しわ寄せはココに来ていたのか…。

結局、新刊はネットで注文しましたよ。
これからは、「マリみて」だけじゃなく、コバルトで欲しい本があったら、全部ネットで買わなきゃならないんだろうな。
田舎故に、売れ筋以外を置いておくスペースが無いだけなんだと思いたいけどっつーか思うけど、なんか、小学生時代からのお付き合いなコバルト文庫の衰退を見せられたような気がして、凄く寂しくなった。


そんな寂しさを埋めるべくと言うか、勢いで実写映画の『マリみて』を見てみた。

とりあえず見た目やなんかは置いとくとして、出演者全員お芝居出来ないって、どゆことよ?
正確には、江利子を除く全員だけど。
いや、江利子だって、特別上手いって訳じゃないのよ!
ただ、唯一 "演技" をしているってだけなのに、この映画のメンツの中にいると、演技派女優に見えちゃうの!!
それ程周りが酷いのよ!!!
お芝居じゃなくて、覚えた台本を一生懸命暗誦してますってだけの棒読み台詞と、段取りだけの動き、更にはただただひたすらに無表情。
祐巳ちゃんの "百面相" だって、二面相か三面相だもの。
スタッフロールの横に映るスナップ写真の中の出演者達の表情がメッチャ良い表情なもんだから、本編の無表情さが際立つのなんの。
「台詞喋るだけで精一杯だったんだね。
 実年齢で中高生で、モデルなんかの演技経験ない娘達連れてきたらこんなもんなんだね。」
と思ってたんだけど、調べてみたら、祐巳ちゃん役の娘ってば、メズール(仮面ライダーオーズの敵女幹部)の人間体じゃん!!
マリみてとオーズって、時期はほぼ同じか、収録時期で言えばオーズの方が先じゃね?
メズールの時は、拙いながらもヘタとは思わなかったんだけどなぁ。
あと、メズールん時は髪下ろしてたから、アゴのラインの広さが目立たなかったおかげで、超美少女に見えてたなぁ。

それから、全体的に「ごきげんよう」が元気だったね。
お嬢様達がお淑やかに「ごきげんよう」じゃなくて、みんな元気に「ごきげんよー!!」って挨拶してんだもの。

演技力が無い役者を使わなきゃならないのは、力関係とかそんなんで仕方ないとしても、要所々々で締めてれば、そんな酷くならないはずなのに。
祐巳と祥子の出会いのシーンとか、祥子が祐巳を妹にする宣言するシーンとか、「祥子さまが、本気で私なんか妹に選ぶはずないじゃない」って泣き出すシーンとか、
最後の儀式のシーンとか、「ここだけはちゃんと押さえろよ!」ってシーンまでいいかげんだからねぇ…。

建物やら衣装やら背景やら、絵面は非常に良かっただけに、もったいないなぁと思います。
多分、足りないのは作り手側の、原作への"愛"だろうな。

もったいないわぁ…。

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